映画について私が全然知らないいろいろな事柄

@ohirunemorphine が、だらだらと映画についてあれこれ考えます。

太陽に殺される季節のおこもり映画館。(お外に出るのは命懸け)

ニッパチという言葉がある。

この時期はモノが売れないので諸々避けられるんだそうだ。

映画も例外ではないのかもしれない。知らんけど。

 

どうもピンとくる新作がなかなかこねぇなぁ

あまり映画館に通わなかったのだ。

 

そもそも都内の仕事が全くなく

往復で電車代だけで1000円かかってしまう身としては

わざわざ上京して劇場まで出掛けるなら

いっぺんで済ませてハシゴしたいし

何よりも

 

長すぎる梅雨が明けたと思ったら

太陽に殺されるレベルのクソ暑さである

台北33℃の日の都内37℃ってどういうことだ

気候が逆転してるじゃないかよ

台湾行きたい

 

とてもじゃないけど気軽に都内に行く気分にならなかったのである。

ちなみに私の住んでいる街は都内より常に2℃ほど気温が高い

駅までちょっとだけ歩くのも億劫なのだ。

 

睡眠も不安定で

西日がモロに当たってクソ暑い部屋、薄く冷房を入れてひたすら引きこもっていた。

 

しかし、

ちょっと先月の鑑賞記録を眺めていたら

16本も観ていたのだ。

そんなに。驚いた。

これにはどうやらちょっとしたカラクリがあるらしい。

  らしいってなんだよ。自分の行動だろうが。

 

まず新作。これは上京しないと観られない。

ディック・ロングはなぜ死んだのか?

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー

この2本しか観ていない。新宿でハシゴした。

 

あと本格的に再開したアテネ・フランセのえげつないプログラムとチケット争奪戦。

中原昌也への白紙委任状『鏡の中の亀裂

ニュージャーマンシネマ特集『過激なフェルディナント』『ビール戦争

ペドロ・コスタ特集『ホース・マネー』『短編集(六つのバガテル他)

 

アンスティチュ・フランセがついに前売り制を導入し、

「そこらに並ばせとけ完売しちまったらとっとと帰せ」から進歩を遂げたわけですが

私の観測範囲ではアテネ・フランセとK's cinemaと神保町シアターがまだ博打的要素を残していますな。

早稲田松竹今敏監督特集←New!

この夏のアテネ・フランセは過酷でした。なにせ

チケット買うのに1時間以上前に並ばねばお席がご用意されない

しんどかった。上映1時間前からのチケット販売、その前1時間半前に行って並んでいないとならないという真夏の拷問。

早稲田松竹今敏監督特集←それ以上の混乱

 

しかも、しばらく閉鎖されていた直後なので堰を切ったように特集上映が次から次へと。

 

ここの上映ってほとんどレアものなんだよね。

文句があっても行かねばならない。わぁい試されてる! Mっ気試されてるぅぅぅぅ!

マスクかけて余計な熱と酸欠に苦しみつつ御茶ノ水の緩い坂道を歩くわけです。汗だく。

 

すげぇ早く行ってとっととチケット確保だけしてソバ食いに行っちゃって

帰ってきたらもうお席がなかった、というのは大失態でした。

収容人数の計算はしばしば間違えられるものであり、余分に勘定されちまった人々は

3密そのものの補助席に放り込まれ

小さなスクリーンを遠目に眺める羽目に陥ったわけでした。意識遠のいたわ。

お席はなんぞかで確保してからソバ食いに行くべし

 

そして前売りを確保して快適に観に行けたアンスティチュ・フランセ『美しき諍い女』。

これ観てるようで観てなかったんだよね。

芸術と寵愛をめぐる心理戦が4時間に渡って繰り広げられる濃密な作品。

しかし公開当時の売りは

エマニュエル・べアールのヌード一色だったような気がするんです。

ハダカのオンナに惹きよせられて4時間頑張った人の感想が聞きたい是非聞きたい。

 

ひょっとしたら、お外で観たのはこういうシネクラブの旧作と

アテネ・フランセ帰りに時間が合ったので神保町シアターで観た『ミスター・ミセス・ミス・ロンリー』くらいかもしれません。

 

好きな作品はたんまり名画座にかかっていたのですが、

配信があるとどうも出かけて行って観る気にもならず

神保町シアター80年代ノスタルジアII

スローなブギにしてくれ』『風の歌を聴け』も配信で済ませちゃったし

(わざわざ劇場と時間を合わせるという酔狂ね)

早稲田松竹でかかっていた『アンジェリカの微笑み』も同様。便利すぎてもう。

 

あと録画してあった『狼よさらば』とか

(去年観たそっくりさんの答え合わせのつもりだったんだけど、音楽がハービー・ハンコックでめっちゃかっこよかった)

妙にネットで盛り上がっていた『来る』とか(柴田理恵無双

アマプラの「傷だらけの天使」にハマってるので『青春の殺人者』とか観てたかな(市原悦子が全部持っていってもうすっかり)

 

そうそう、これすごい進化だな、と思ったのが

台湾文化センターで開催されていた上映会。

これも去年まで虎ノ門まで行かなければならなかったのが、

オンラインで開催されることになって超便利だと思いました。

ぼくの人魚姫』『ここからの未来』の2本を鑑賞。

オンライン上映のはずなのに100名限定で申し込み受付後あっという間に埋まってしまうという

レア感もしっかり残した上映形態です。

これすごいよ。申し込みさえ忘れなければ(非常にしばしば忘れる)

寝起きでもコーヒー飲みながらでも観られて

しかも解説まで聞ける。

正直言って虎ノ門の会場はあまり快適とは言い難いので、これは本当に考えた人すごい。

コロナの時代のシネクラブってこんな感じなのかもしれません。

 

もっとも、

あんまりうちの狭い方丈で全て済ませちゃうと

「人にまみれる」ということを忘れちゃう火星サバイバル状態になりかねないし

わが敬愛するシンガーソングライターダンサー様が

へーぃえびばでぃ好みのぎゃるもビデオばかり見てたなら出会う機会も失せるぜ

とおっしゃってるので

はーいはーいはーい

とレスポンスしながら

9月も都内の仕事の予定はないけど

K's cinemaでまた鬼畜な特集上映がいくつもあるので

宿取ってでもたまには劇場で観なくちゃね

 

K'sって御茶ノ水より鬼なのは

チケットの発売が

「その日朝イチの上映作品と同時に発売開始」なので

人気作観たかったら9時くらいにはいなきゃならないってことなんですわ

 

鬼だわぁぁぁぁぁ

 

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写真の1枚もない殺風景な記事なので

神保町のビャンビャン面の写真でもご覧ください