【日常】おこもり映画館計画。
ぶっちゃけて言ってしまうと、私の生活は単発バイトでなんとかかつかつ成り立っている。
いわゆるイベントスタッフだ。
普通大学生くらいがやるバイトをなんで中年女がやっているのかというのはいろんな事情があるので割愛する。
くっそせつねぇ理由がいくつもあるのだ。
コロナ騒ぎで3月の仕事全キャンセル食らった。
下手こくと4月5月の仕事も空っぽの可能性がなくもない。
大規模イベントや就活イベントが全自粛。補償はない。
1月2月といつも以上に案件が薄く、いよいよ働きどきという時に、である。
この仕事は社員ともいえずフリーランスともいえない。政府の補償なんてまったく見込めない。
社会構造のエアポケットに落ち込んだ就業形態なのである。当然失業保険なんてない。
ここから抜け出したいが、
転職しようにも、エントリーした瞬間
光の速さでお祈り
とか
履歴書経歴書送ったが
サイレントお祈り
とかでもう面倒くさくてかなわない。
私よりよほど有能で若い人がこぞって転職活動しているのだ。無能は淘汰されるべき運命、仕方ない。座して死を待つ。
戦時中を思い出して実家に疎開することにした。
下宿の床に積んであった本とパソコンと、
録画した映画の円盤をたんまり持って。
実家は快適でもあったがしんどくもあった。
常にでかいテレビがつけっぱなしで、
コロナコロナで気が狂いそうであった。
昼は飯テロ番組、午後はワイドショーと韓流ドラマ、夜はクイズ番組。
同じような顔ぶれが同じように毎日大画面を占領している。
観てる方は飽きないのか?
後ろにいるショボいアシスタントの女の子の「爪痕残したる」的顔芸がいちいち気に触る。
本を読もうにも気が散り、持参した円盤を観ようにも
なんと実家のプレーヤーは壊れていたのであった
昔からうちのチャンネル権はおかんが握っている。昔は時代劇、今韓流ドラマ。
じゃあ自室に篭ればいいだろうとは言えど
ここ数年帰省は実に慌ただしく
風のやうに現れ疾風のように去っていくおれである。
せっかくなので家族とツラ突き合わせておきたいのだ。親孝行かは知らん。あちらにしては鬱陶しいだけかもしれない。
さてどうすべぇか、韓流ドラマに付き合うのも億劫だ。
そしたらいいもの発見!
Wi-Fi! あるじゃんやった!
コタツでパソコン開く。
おおおおおお映画配信たんまり観られるじゃねーかよ
親、韓流ドラマ。イヤホンつけた俺、パソコンで『グエムル 漢江の怪物』。言わずと知れたポン・ジュノ。
ひとつの部屋の中の韓国はそれぞれ違う国でした
その後ホン・サンス。どうもおかんに引っ張られているらしい。
次『ローリング』観てたが、おかんの突然のアクションに慌てて画面を閉じた(よりによってそのシーンかよ とまるっきりAV見てる中学生男子的反応を示したのはお察し通りである)
はい、夕飯。
それからいちにち1本か2本は配信で十分楽しめた。
そんな疎開の日々も終わり…
余ってるテレビお前の下宿にあげたいんだけど
と 10年前のバカでかいテレビが出てきくさった。
そんなん置いたらあたしが部屋に入れないわい
そしたら親、巻尺持って下宿に来たの。
あちこち計測の結果
入るわ
かくして今まで小さすぎて全く見る気にならなかったテレビで存分に映画が楽しめるようになったわけですよ!
おこもり生活に潤いが!わぁぁいほーむしあたー!
しかしここでひとつ問題が。
このテレビ、録画してあるのとか円盤に焼いてあるのとかは観られるんだけど…
うちの近所、
円盤レンタル屋ぼんぼん潰れてるのよね
昨今配信がメインであることはしみじみ実感した次第。ここちょっとの間で。
古いテレビだし、うちはスマホのテザリングで全部賄ってるので「挿せば配信見られます」的ナニカが使えない(パケ死ギガ死のおそれ)
というわけで未だにパソコンで映画を観ている。実に勿体ない。
なんとかしてパソコンのモニターとしてこのテレビ活用できんだろうか。
少々の画質は仕方ない。
まずはHDMIケーブルとパソコンの変換端子が入り要だが、それでいけるだろうか?
たまたま録画してあり、このでかいテレビで観ること叶った
『ベニスに死す』と『愛の嵐』が素晴らしすぎて、
これがうまくいったらますます出不精に磨きがかかること間違いない。
変な疫病のせいで都内の仕事が全くなく、
自腹で交通費往復千円かかる。
それだけあったらおうちでナンボン観られるのよ!
ああ。この大画面活用したい。
そう思いながらも未だにパソコン抱えてお籠りしているのである。
配信レンタルって意外とお値段するのね……
ますます交通費削らんと……
(2020.10追記)
その後の記事に書いたかどうか忘れましたが、
パソコンとテレビを繋ぐケーブル買ったら
あっさり大画面で映画楽しめるようになりました。
問題は
なかなか何時間もおうちで映画に向かえないことです