映画について私が全然知らないいろいろな事柄

@ohirunemorphine が、だらだらと映画についてあれこれ考えます。

タイトルなし。

シネマスクエアとうきゅうも

ミラノ座も

シネヴィヴァンも

シネマライズ

シネアミューズ

シネセゾン

シネマート六本木も

シネパトスも

浅草中劇も

 

 

シネカノン

プレノンアッシュも

ザナドゥーも

フランス映画社

ムービーアイも

アルシネテラン

ケイブルホーグも

ヘラルドも

 

大好きな映画を観せてくれたところが

なくなってしまうことは

今に限ったことじゃない。

 

自分とこは特別

自分の仕事は必要

映画文化を守れ

 

そんなことはないんだよ

随分いろいろ寂しさ抑えて見送ってきたじゃないか

 

頑張ってほしいと思うけど

見送るのには慣れてるから

あまり「俺の仕事は偉大だ」なんて

傲慢かまさなくてもよいですよ

 

映画が残ってくれて

観られるのが1番肝心だから

権利関係はしっかりしといてくれれば

それでいいです。

 

 

【大傑作】『渚のシンドバッド』の「あの女優」【どうしてこうなったし】。

 

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私はテレビドラマを見る習慣がないので

昨今褒められてんのか貶されてんのかわからない「アノ」ドラマ

M 愛すべき人がいて」は見てないし今後も見る予定はないのですが

 

アノ歌姫が一世を風靡していた時代はよく知っております。

あのステッカーを貼ったクルマがようけ走っておりましたな。

 

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違うそうじゃない

 

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こっち

 

当時バイトしていたお店でおばちゃんが読んでた女性誌には

必ず彼女の姿があったので

トレンドって一種の刷り込みなんでしょうか

 

なんだか俺も当時髪の色がミルクティベージュだったような気がするんです

 

しかし。

こんなネタみたいな物語以前の彼女。

知る人ぞ知る青春映画でトリプル主演張ってたはずなんです。

観たことあるはずなんです。理由は後述。

 

というわけで借りてきました。

橋口亮輔監督『渚のシンドバッド』(1995)。

ありがとう渋谷TSUTAYA ! でかい画面で観ると違うわやっぱ

 

www.youtube.com

 

さて。

この青春群像劇。

早くも30分ですでに涙腺があやしくなりはじめ

だんだんとティッシュが手放せなくなり

私は視力が悪いので眼鏡をはずせないままボロボロと涙腺が決壊するという

こういうときどうしていいのかわからないの(視界の確保という問題)

 

改めて観てこんな傑作だったとは。

高校生の初夏から夏にかけてのわずか数ヶ月(下手こくとひと月とかそこら)を

淡々と長回しで撮影しているのですが

脚本と人物像が恐ろしく造り込まれており

あぁぁぁぁぁ なんという没入感でしょう

 

中学高校の頃なんて

あの子はあの子が好きらしい

あの子とあの子は付き合ってるらしい

あの子は誰が好きなんだろう

そんなことで教室はパンパンに膨れ上がっておりましたよね

(当方 地方の市立共学マンモス校ヤンキー率高しの中学で剣道に励み

    高校は県立共学一応進学校ではありましたがあまりにものんびりしておりました)

 

あのモテモテの先輩は誰を選ぶんだろう選ばないんだろう

第2ボタンは誰がゲットするんだろう

なんかあの1年生ぜったいあの2年生好きだよね

 

そんなことで部活はパンパンに膨れ上がっておりましたよね

 

しかし私は「好き」の感情はあっても

その先のことが全然わからなかった

とんでもないガキというかお子ちゃまというかだったので

憧れの先輩がいてもどうしようもなかったわけで

(そしてどういうわけだか

 本人が本人の卒業式で

 女子に 群がられて

 制服のリボンも名札も汚いスクールバッグも

 片っ端から貰われていった という不思議なことも)

 

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この映画なにが素晴らしいかって

思春期の「好き」という、相当なベクトル量を持った一方的な思い込み

そのまま突き刺すままにさせておいて

その「残酷さ」「かけがえのない純粋さ」「純粋さゆえの残酷さ」

以下鎖のように絡まったそれぞれの事情と無意識の感情を

全く作為的ではないのに実は非常に造り込まれた状況で見せてくれるという

 

ごめんなさいなに言ってるのかちょっとわかりませんよね

 

これ役者も若いのにすごい演技力求められたと思うんですけど

(草野康太も岡田義徳もいまだに第一線ですよね)

この2人を相手に一歩も退かない

女優 浜﨑あゆみのとんでもなさ

教室をも支配してしまうその眼力。

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よくよく見れば今ではアウトな表現がめっちゃ出てきますし

(高校生が普通にタバコ吸ってるなんて今はぜったいアウトですよね)

(けど私の中学時代は普通に校舎の陰でタバコ吸ってましたよ普通の子が)

(背伸びしたいお年頃)

 

「同性愛」「レイプ」という本人の意図とはどうしようもない事象に

翻弄される子どもたちもいるわけです。

アウティングも「からかい」と「やきもち」が原因。

今ほどの重みがなかった時代です。ごめんなさい私にも覚えがあります。

多分私があの頃とった行動、今ぜったいアウト、っていうのあります。

 

全員複雑で自分勝手な子どもたちですが、

その「勝手」のチラ見せが全パターン違うってのも凄い。

「理解者のふり」して「自分がかわいいだけ」を暴露する言葉も突き刺さる。

よく練られた脚本と演出だなぁぁ。

 

ラストシーンがまた……

構図で「勘違い」をあらわし

丁々発止の言葉のやり取りで「消え入りたくなる疎外感」をあらわし

体を張った「謀略」もある。

全てが不器用で、しかしこれ以上はどうしようもないのです。

この頃にはポケットティッシュにまで手が出ておりました

 

危うい強さと脆さを持った少女。

この難役を演じ切った「あゆ」ですが

ずっと長い間「痛いヒト」「オモシロコンテンツ」として消費され続けています。

 

彼女の名演は、あらかじめ持っていた「痛さ」ゆえなのでしょうか?

まぁ、人となりなんて、私たちには関係ありません。

 

ただ、

彼女のキャリアの最初期である『渚のシンドバッド』は

おそらくもっと高く評価されるべき作品で

その中で素晴らしい演技を見せた 女優 浜﨑あゆみ がいた

という

そのことだけで充分です。

 

ちなみに。

なぜこの映画をビデオで観た記憶だけがあるかと申しますと。

 

無気力な大学時代に毎週講義サボってでも聴いていたラジオがあるんです。

いまだに贔屓にしております市川笑也が当時パーソナリティを務めていらした、NHK-FM「邦楽ジョッキー」

元・男闘呼組高橋和也さんがゲストで出てた回があったんですが、

そのときこの映画の音楽を担当された話になって。

youtu.be

この動画、貼ってしまっていいものでしょうか。

もしイケナイコトでしたらごめんなさい。

 

笑也さまの低音で滑らかな美声によって紹介された、

繊細で素敵なこの曲に惹き込まれて、

私はレンタルビデオで『渚のシンドバッド』を借りて観たのです。

そして今、改めて要所要所にさりげなく流れる劇伴の効果を実感しました。

はかなくもどかしい子どもたちの想いと、

彼らを取り巻く美しい光景に寄り添う、音楽。

 

昔ビデオで観た映画なんてあんまりよく覚えちゃいない。

橋口監督は『ハッシュ!』を劇場で観たかな。

『恋人たち』は3時間ものでしかもテアトル新宿のレイトだったから

機会が合わなかったんだ。

 

 

 

私はどうも大人になってからうまく人生が捗っておりません。

(諸事情につき私の「大人」は30を過ぎてからのことです)

ゆえに、

いろいろなことにもがきながらも、

確かに輝きがあったあの時代に思いを馳せると、

無条件に涙腺のパッキンが壊れる悪い癖があるのです。

 

【お湯沸かして食って洗って30分】だんだん雑になってくる引きこもり中のご飯。

食べる気力もわかない時もあれば

無性に極めたくなる時もある。

どっちにしても準備含めて30分で全部済ませられる

きたなうまい自炊の記録。

(写真撮り忘れて後悔した美味いものもあるし

 まずくてやめたやつもあるし

 雑に市販の素で済ませた時ももちろんある)

そんなひと月半の、引きこもりのレシピ。

 

1 鶏肉のグリル

鶏モモ1枚 にんにく半片 オリーブオイル適当 バター少々

粗挽き胡椒適当 粗塩適当

冷凍ほうれん草適当
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鶏胸肉に塩胡椒

フライパンその1にオリーブオイル投入

皮を下にして丸ごとぶちこむ

鶏皮がパリッとしてきたら裏返す

ここで蓋をすると火の通りは早いが鶏皮がしんなりする その辺は好み

フォーク刺してみて肉汁が透明なら一旦皿に取る

鶏肉焼いたフライパンで薄切りにしたにんにくをバターで狐色になるまで炒める

レモン汁をジュワッとかける

鶏肉を戻してからめる

 

鶏肉休ませてる間にフライパンに冷凍ほうれん草

バターでもオリーブオイルでもいいから適当に炒める

鶏肉の塩分が残っているのであまり塩振らないでおく

 

切ってみて火が通っていたらいい具合

 

 

2 アラビアータ

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トマトソース

(トマト水煮・炒め玉ねぎペースト・ローリエ だいたい3杯分出来るので暇があったらこさえとく)

スパゲティ

にんにく半片 鷹の爪 塩・粗挽き胡椒

 

鍋に1lお湯を沸かして塩小さじ1ぶちこむ

にんにくは芽を取って薄切り 鷹の爪は種を取って2つか3つに適当にちぎる

フライパンにオリーブオイル引いてにんにくと鷹の爪ごく弱火で温める

沸いた塩水にスパゲティ投入

茹でてる間に にんにくが狐色になってきたらトマトソースお玉一杯投入

味を見て塩足したり足さなかったりする 

ピリッとこなかったら胡椒ザリザリ挽く

 

スパゲティが茹で上がったら特にザルとかにあけず鍋から適当にフライパンにぶちこむ

ぐちゃぐちゃに絡めて完成

 

3 ペペロンチーノとベーコンとほうれん草

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にんにく 鷹の爪 オリーブオイル

冷凍ほうれん草 薄切りベーコン

スパゲティ

 

基本は単なるペペロンチーノ

フライパンににんにくと種取った鷹の爪と適当に切ったベーコンを炒める

沸いた塩水でスパゲティゆでる

茹で上がりそうなタイミングで茹で汁スプーンでフライパンに2、3杯入れて揺する

スパゲティ茹で上がったらフライパンに投入

味見て塩足したり足さなかったり

 

4 ツナスパ

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ツナ缶半分 謎のアンチョビペースト少々 オリーブオイル

にんにく

レモン汁(小瓶のアレで充分) あれば白ワイン

スパゲティ

 

鍋に塩水1lぶち込んで沸騰させる

フライパンににんにく薄切りをオリーブオイルで炒める

スパゲティ茹でてる間にフライパンにツナ缶半分と謎のアンチョビペースト適当にぶち込みレモン汁と(あれば白ワイン)を加える

茹で上がったスパゲティをフライパンにぶちこむ

粗挽き胡椒たっぷり…たっぷりかける

おわり

 

4 謎のツナと海苔スパ

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にんにくは今回はなし

一応辣油を用意

 

沸騰した塩水でスパゲティ茹でる

ごま油で鷹の爪温める

ツナ缶は缶開けたてで冷えてるのでも良しあたためても良し

鷹の爪炒めたフライパンに茹だったスパゲティ投入

皿にごま油スプーン2、3杯辣油少々

スパゲティぶちまけツナ缶半分投入 

ぐちゃぐちゃに混ぜる

味を見て塩や辛味足りなかったら塩なり辣油なり加える

仕上げに揉み海苔1枚

おわり

 

5 ブロッコリーと小エビの塩味オイル

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お湯1ℓに塩ぶち込んで用意 スパゲティ投入

フライパンにニンニク薄切りとオリーブオイル投入

程よく狐色になったら冷凍ブロッコリーと冷凍小エビ投入

白ワイン回しかけて解凍

塩少々 パスタの茹で汁少々投入 

茹で上がったスパゲティ投入

おわり

 

6 どうしてもうまくいかないオムライス

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卵2個 バター大量 サトウのご飯 鶏肉細切れ とにかくケチャップ ツナ缶半分 粗挽き塩胡椒

 

サトウのごはんをあっためて少しだけ取り分けて冷凍しとく 使う分はめっちゃほぐす

鶏肉の細切れに塩胡椒

フライパン大小用意 大はケチャップライス小はオムレツ用

なぜかうちのフライパン大はめっちゃこげつくので

多めにバター溶かしてほぐしたごはんとツナ缶半分ケチャップ塩胡椒いっきにいれてガンガンあおる

まぢで焦げ付くのでバター多め推奨

 

煽り終わったケチャップライスは一旦皿に取り出すがそのあとが問題

下手こくと焦げが始末におえん

 

フライパン20センチに卵2個牛乳少々入れて

スクランブルエッグ状態にしても

どう転んでも焦げ付く

 

頑張っても写真みたいな雑な仕上がりになる

 

7 アボカドチャーハン

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実家からの支援物資がドアホなことに熟しすぎたアボカドだったので試した。

見た目まぢで汚い。

 

サトウのごはんあっためる

皿にとってほぐす

 

熟し切ったアボカド(半分くらいかな)と刻んだベーコンをごはんの皿にスプーンで細かく取って

 

でかいフライパンにオリーブオイル入れて熱する

 

いい感じに熱くなってきたら卵1個割入れフライ返しでぐちゃぐちゃにする

熱が通りきらないうちに

皿の上で待機させといた

ご飯

ベーコン

アボカド

まとめてぶち込みとにかく混ぜる煽る

 

パラパラになってきたら火を弱めて

醤油をスプーン一杯

塩胡椒をざらざら

さらに煽る

 

粉チーズをたっぷり振ってさらに煽る

味見て塩なり胡椒なりチーズなり加える

あればナンプラーをちょっと

 

好みの味になったら皿にあけて

わしわし食う

おわり

 

8 小エビと花椒醬のチャーハン

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サトウのご飯あっためて皿にとってほぐす

デカいフライパンあっためてごま油投入

そろそろ熱くなったかなと思ったら卵割入れ8秒で混ぜる

ほぐしご飯と冷凍小エビ(だいたい8ー10粒)ぶちこむ

煽りながら鶏ガラスープの素小さじ一杯弱

麻辣醤適当に絞ってさらに煽る

あれば刻みネギ適当にぶちこんで煽る

なんかパラパラしっとりいい感じになったら

おわり

 

9 ペペロンチーノにベーコンとほうれん草

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ペペロンチーノに冷凍ほうれん草とベーコンで完成

 

10 両面目玉焼き

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フライパンにオリーブオイル均一に引いて

極々弱火

生卵ゆっくり割り入れ

ゆっくりゆっくり焼く

フライ返しで周りの白身部分を剥がしながら焼く

黄身が破けちゃうと悲惨なので慎重に

白身がフライパンから剥がれたら軽く揺すって

まだ黄身がくっついてるようならもう少し焼く

黄身が剥がれそうならフライパン揺すりながら

丁寧に丁寧にフライ返しに載せる

 

一気に、しかしそっと裏返す

またじっくり焼く

なにしろ半熟が苦手なので焦げ目つくまでじっくり焼く

塩と胡椒ザラザラ

 

ベーコン乗せてこんがり焼いた食パンにのっけて

ブラックコーヒーで食うと美味い

 

11 ブロッコリーと鶏肉のパスタ

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実はこれは失敗作

ニンニク薄切り鶏胸肉細切れに塩胡椒

ニンニク鶏胸ブロッコリーをオリーブオイルで炒める 

スパゲティ茹でてる間にニンニク狐色になったら白ワイン投入

生クリーム投入

ナツメグ投入

粗挽き胡椒ザラザラ

 

生クリームをケチった故全然クリーム感がないシロモノと相成った

さらにナツメグが完全に胡椒に負けた

生クリームはウイスキーシングル程度は入れるべし

胡椒は要らぬ

反面教師として記録しとく

 

12 小エビとブロッコリーのトマトクリーム

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先ほどの教訓を胸に

にんにく薄切り冷凍小エビ冷凍ブロッコリー、あればベーコンをオリーブオイルで温める

にんにく狐色になったらトマトソース投入

ちょっと白ワイン入れる 水気を足す程度アルコールを飛ばす

生クリームをウイスキーシングル程度投入

茹だったスパゲティと和えて完成

 

アラビアータに戻る

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うちにいると毎日毎日一回は鍋を振らなければ飯にありつけず

そんな習慣もなかった私ですが

気力と空腹の両方揃ったときは頑張りました

 

材料はあっても気力がないときは粉末スープとヴィダーインなんとかのお世話になっております

 

一気に全部やるって意外と体力使うから疲れるのよね

 

トマトソースの炒め玉ねぎはカルディが一番美味いということが判明した

他のは甘すぎるので適宜塩を足すと好みの味だ 

【祝・映画館再開】映画観たら美味しいもの食べよう。【予算だいたい700円】

都内の映画館がぽこぽこ開きだした。

 

わたしはこの記念すべき(来年には祝日にしてもいいんじゃね)日に

なにを観ればいいか2日ほど考えた。

各館プログラムがなかなか出なかったのである。当然だ。

 

ということで

私の映画館開きは

名画座神保町シアターと池袋新文芸坐に決めた。

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プログラムは

ニッポン無責任時代』『君も出世ができる』と高度成長期モーレツスーダラリーマンコメディと

蜘蛛女のキス』むせ返るラテンアメリカの湿気と熱。原作が素晴らしいんですけど映画は記憶がまだらだったのでちょうどいい機会でした。

正直暗闇と銀幕に飢えていた。馬鹿なので

涙流しながらスクリーンと対峙していた

 

だけど

60年代リーマンものコメディって、

観てるぶんにはすごく面白いのだがどうもいろいろわからんのよ。

私の脳には「出世」の概念がない。「がむしゃらに働く」という概念もない。

がむしゃらに働いて出世するって意味がわからない。

昔、父と「働くこと」について喧嘩したときに、父が放った一言がもう世代の分断だった。

働いてりゃぁ給料なんて上がっていくもんだろ

 

あがんねーよ

高度成長期とオイルショックとバブル景気とリーマンショックと大震災を知る百戦錬磨の男とは

基本的に話が合わないことが判明したが

平均さんはむっちゃ仕事ができる男だ

ということについては意見が一致した。

 

もっともこの御仁も「仕事とはとりあえず出勤簿に印鑑を押しに行くことだ」とのたもうたこともあったので

モーレツサラリーマンとスーダラサラリーマンとは二重人格的に共存するらしい。

 

なんの話をしていたんだっけか。

そうだ私は

映画観るとどうしてお腹が減るんだろう

 

ということについて考えていたのだ。

 

各地映画館と美味しいものは分かち難く私の脳内で結びついている。

神保町なら

馬子禄牛肉面(あーやっぱちょっと値上がりしてる)

ろしあ亭(行くなら絶対ランチ)

キッチンジロー神保町店(うわー閉店してた! キッチンジロリアンはどこへいけばいいの)

この3箇所ローテしてた。

なぜさぼうるとかの老舗喫茶店という選択肢はないんか。それは

さぼうるとは!

「本の街・神保町」の店である!

という微妙な感覚の違いだ。

あーいうお店は古書店回って買った本を持ち込んでナポリタン喰いながら長々過ごす店なのだ。

 

池袋なら

マルハバ(北口をテクテク 絶対ランチでビリヤニ

鶏の穴(喉が乾くほど濃いけどやみつきです)

       そして何故か

マクドナルド

  私の生活圏内にはマクドがない。車で混雑した道をしばらく行かないとありつけないのだ。よって、池袋の食として、マクド認定。

 

渋谷だったら

三浦のハンバーグ(溢れる肉汁がたまんない! ランチタイムが短いのが難点。そして何故お茶の水店だけ専用サイトがあるのだ)

幸楽苑(これもまた私の生活圏内にないのだ……)

吉そば(春菊天そばフリークなのです しかしここは当たり外れがある)

牡蠣鉄(ちょっと贅沢したい時最高。生牡蠣の時期逃しちゃったなぁ……ル・シネマやユーロスペースの帰りに行く。ビール一杯と生牡蠣の一番安いのだけを頼み、ほぼ2,000円におさめる嫌な客です

 

アップリンク、しばらくぶりに行ってみたらすごく様変わりしてて驚いた。レストランがなくなってランチボックスが出るようになってた。

今度試してみよう。

 

イメージフォーラム方面はちょっと困るんだよね。なにも食べずに表参道駅一直線。

 

銀座・日比谷・有楽町ときたら

ジャポネ(「パスタ」なんぞ小洒落た名前を許さぬレベルのジャンクさがたまらん!)

ひつじや(シャンテの地下でこの値段 大丈夫か)

ABCラーメン(めっちゃ老舗の銀座のラーメン屋)

よもだそば(フリークとしては春菊天はちょっと物足りない けど何故かカレーがすごく美味しいの)

ちょっと足伸ばして新橋・丹波屋

(ダメですここの春菊天は他の追随を許しません。超ハイレベル安定の美味すぎさ)

 

そして高田馬場!

迷うほどの異国メシとラーメンエリア!

私の大好物が満載。

早稲田松竹行く時はもう一日がかりだね。

お腹がユーラシアの時はウルムチでラグメン♡

お腹が大陸っぽいときはもうそこらに適当に飛び込めば解決。

 

意外と新宿がないんだよね。

飲み屋じゃなくてご飯食べるところ思いつかない。

「達磨」の坦々麺が好きなんだけど

ここくらいしか行きつけてない。

開拓せねば。

 

あぁぁぁぁぁ

白状します。

私は映画を観ながら ふっ と気が抜けると

どこでご飯食べようかな〜〜〜

そんなこと考えてるのです。映画観るのと胃袋と相談するのは同時にできるのです。

 

あー、どうしよ。お腹空いてきた。

ちなみに映画開き記念に食ったのは

ラム ミート テンダー

のテイクアウトランチボックス

 

テイクアウトって困りません?

腰落ち着けて食べる場所と、空いた容器を捨てる場所。どっちも、ない。

東京の公共空間ってその辺冷たいよね……

 

そして

池袋で日高屋

私の生活圏内にはマクド幸楽苑日高屋もないのです!

どんな田舎よ。

 

久しぶりの中華そばをすすっているともうオーダーストップの時間。

時計を見るとまだ9時過ぎ。

 

日常が戻ってくるにはまだ時間がかかりそう。

そもそも……

 

あの頃の日常は戻ってこないかもしれないよね

映画館。開いてる時には行きましょう。

行って美味しいものを食べましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

『タッチ・ミー・ノット ~ローラと秘密のカウンセリング~』について書きました。 

第68回ベルリン国際映画祭にて金熊賞を獲得した『タッチ・ミー・ノット 〜ローラと秘密のカウンセリング〜 』が、公開されることになりました。

tmn-movie.com

 

今回、コロナウイルスの影響により発令された緊急事態宣言下、

渋谷イメージフォーラムでの公開は7月4日(土)に伸びてしまいましたが、

オンライン配信サービス「仮設の映画館」では6月6日(土)より公開されます。

 

ひと足お先に拝見する機会に恵まれました。

ご鑑賞の一助になれば幸いです。

 

こういうときはこういうキャッチとかすればいいのかな。

まずは観てもらわなきゃならないからね

「強烈! 

 トラウマ抱えた大人たちを癒す刺激。

 フィクションとドキュメンタリーの枠を超え、

 ヨーロッパのセックスセラピー事情を赤裸々に描いた問題作!

 障がい者トランスジェンダーも性をこんなに楽しめるんだ!

 人生、アーティスティックにリベルタンに楽しまなくちゃ!

 さあ自分の殻を破ろうじゃないか! 」    ル・ナンボ誌

 

………………………ココマデ……………………

 

エロティックなビジュアルのこの作品ですが、

むしろ「肉体」に物語らせるものではありません。そしてLGBTQや身体障害者の性についての作品でもありません。

もともと、「マイノリティ」「マジョリティ」とラベリングすることに無理があると考えています。人間は基本的に「個」であり、多数派も少数派もありません。

「個」と「個」として、そのままで完結しているのです。しかし、彼らは「孤独」ではいられません。

この作品は「人と人とが関わり合うことに対する名付け得ない渇望」についての映画なのです。

 

人間、「ありのままの姿」をさらけ出すことは、どんなに難しいことでしょうか。

心の奥底に眠っている名前のつけられない感情を自覚していくということも、大人になってしまってからは難しいことです。

自然に親密な関係を築けるようになるためには、実は幼少時からいくつものステップを踏まなければなりません。感情はその中で得られていくのです。

得ることができなかった、もしくは表出をすることができなかった感情とどう向き合っていくか。

 

ローラ。寝たきりの父の介護で通院する日々ですが、自らが手を出すことはありません。

彼女は介護される父を見つめるだけです。

彼女は「他人との距離感」に非常に敏感でありながら、それに反するように孤独に苛まれる日々を送っていました。

けっして若くはない彼女の孤独を埋めるためには、なにが必要でしょうか? 

彼女は試行錯誤します。

男娼を家に招き入れても、他人と触れ合うことを恐れるため「ただ眺めるのみ」、

インターネットで知ったトランスジェンダーのセラピストのもとを訪れてみたり、

彼女にとっては不快な「触られる」セラピーをあえて受けてみたり。

 

ローラは、病院のガラス越しに、不思議な集団セラピーが行われているのを見ます。

お互いの視線をまっすぐ合わせ、顔を触り合う。

優しく「お互いの領域を侵し合う」行為です。

それをローラは見ます。ガラス越しに眺めるのです。

 

そこでトーマスの存在をを知ります。

トーマスは無毛症。感受性の強い時期にかかった重い病。それがずっと心に刺さったトゲとなり今に至っているようです。

彼はひとりの女性を追っていました。彼女の試着した服、唇がつけられたカップ。彼女の行動をそっくりそのままなぞる彼。彼の思いは届きません。

 

ローラは、ガラス越しに見たトーマスに興味を抱き、彼の後をついて歩きます。

この行為によって、視点はさらに重層的なものになってきます。

誰かを見つめる視線、それを見つめる視線。ガラス越しの観察。

ダイレクトに核心に迫ろうとしないこの構造は、そっくりそのまま「他者と関わることへの幾重の隔たり」、複雑で重層的な視線によって織りなされる物語をあらわしていると考えられます。

 

切ない想いを抱えるトーマスと対照的な存在として、もうひとりの男性、クリスチャンがいます。

彼は「全てを晒して生きる」ことしかできません。身体を意のままに動かすことが困難であるため、常に他者と共にあらねばならないのです。

そして、愛する人と共に生き、自らの「今」を、そして肉体を享受し尽くすことを躊躇いません。

他者との距離感が溶け合う「親密な」関係を深く知る人と、親密であることを欲しながら躊躇う人。

 

「精神的な核」を覆うように無意識があり、意識があり、肉体があり、その肉体を覆う「服」という殻がある。ローラの抱える問題はどこまで殻を剥ぎ取れば解決の糸口が見つかるのでしょうか。

男娼はローラが見ている前で全て脱ぎ去ります。彼女はそれを眺めます。

トランスジェンダーのセラピスト、ハンナもまたローラの前で1枚ずつ服を脱ぎ、最後に「これが全て」と言います。

触れられたくない部分に触れられ、ローラは叫び声をあげ、涙を流します。その涙は拭われ、舐められる。

服に覆われた肉体。あえて他者に晒すことはない涙や唾液、体液。そして、痛み。痛みに対して湧き上がる感情。幾重にも重なった殻の内部で、さまざまなものが揺れます。他者を欲する感情かもしれませんし、「自ら説明できない」感情かもしれません。

 

涙、唾液、体液。

他者の肉体の、最も底から溢れるものを受け入れる。生理的抵抗を感じる行為、実際極めて危険な行為です。

その危険に身の全てを晒し、委ねることを躊躇わない。自らを知る者は、他者を受け入れることも知るのかもしれません。

それを「信頼」と呼ぶのか。欲望ありきの信頼か。いずれ、危険な「性の冒険」を共に行うためには、信頼関係は必要です。

 

ローラと、トーマスは、似た悩みを共有するもの同士だったのでしょう。

幼少期に「親密さ」という概念を得ることができなかった。

愛、あるいは親密さというものがなんであるか、学ぶべき時に学べないまま大人になった。

ふたりがそれぞれ「親密さ」について学習してきた過程を表すように、互いの服は取り去られ、

心をえぐった傷を語り合い……そして「触れ合い」。

ーー親密さ、愛着、それらの感情を得ることを欲しつつ方法がわからなかった彼らにとって、「エロティシズム」はひとつの解決の方向。

それぞれの分厚い殻を剥がしていく。

「服を脱ぐ」という行為はその象徴なのです。

 

実は彼らの行為を一部始終観察していたもうひとつの視点があります。

監督のアディナが、カメラ越しに彼らの行動を見つめているのです。

誰かを見つめる視線、それを観察する視線、それをガラス越しに観察するカメラ、そのカメラの奥にいる監督の視線。構造はより複雑なものとなりますが、結構このカメラ、ドスンと据付けられ、それ自体が現実と虚構を溶かす装置として存在します。

そして、アディナとローラの関係。

ローラと、この作品の監督アディナが語り合う場面がしばしばあらわれますが、このふたりが話す声が「どちらがどちらのものか」判然としないのです。

全てを見つめる者が、物語に介入してきます。なぜでしょう? 

 

アディナは「知っている」つもりでいました。

しかし、「知っている」ということは極めて個人的な感覚です。それを疑うところから、この作品は始まったのかもしれません。

人はあらかじめ異なった「世界」を生きています。それぞれに完結し、欠落を感じている者はそれを埋めようともがき、答えを出していこうとする。

すでに答えを得た人は、答えが出ない人に求められれば、助けようと手を差し伸べる。

アディナはその過程を観察し、この作品を作り上げました。それは自らの内の「世界」を再構築する作業だったのかもしれません。ローラとアディナ、もしくはトーマスの、境界線を溶かしつつ。

 

「個」としてのみ在る人は、自らの欠落をうまく説明できません。欠落は、他者との関係性、自己と他者の差異に気づかなければ自覚できないのです。

「親密さ」「愛」について欠落した人々がそのことに気づき、殻を割ろうとするとき、エロティシズムは彼らの関係性を導く方向性のひとつなのです。

 

この作品は見る人によってどのようにも観え方が変わるだろうと感じました。

どうぞ、ご覧になって、いくつもの視点をお楽しみください。

 

『タッチ・ミー・ノット ~ローラと秘密のカウンセリング~ 』

原題 : TOUCH ME NOT

2018年/125分/英語/ルーマニア、ドイツ、チェコブルガリア、フランス

 

監督・脚本・編集 : アディナ・ピンティリエ

キャスト :  ローラ・ベンソン

     トーマス・レマルキス

     クリスチャン・バイエルライン

     グリット・ウーレマン 

     アディナ・ピンティリエ

     ハンナ・ホフマン

     シーニー・ラブ

     イルメナ・チチコワ

 

配給・宣伝 : ニコニコフィルム

配給後援 : 在日ルーマニア大使館

【5月に入ってどっと増えました】おこもり映画館中間報告。

この間まで雪が降っていたのにいきなりの夏日到来。

自粛生活もまた延長くらいそうな今日この頃みなさまいかがお過ごしでしょうか。

私は海が見たいです。くそ殺風景なこの界隈から出られないのがしんどくてかないません。


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なお、車でどんくらい走ろうともこのくそ殺風景な風景は変わらないので

3密も他人との接触もなくて済むドライブすら行く気になれません。

高速に乗ればまぁそこそこですが。インター降りたら目の前富士山とかで驚きましたが。

 

よって1日1本は映画を観て過ごしています。2本は疲れるんだよね。

 

さて本日は

ソフトバンク50Gテザリングのみ」という貧弱な通信状況で

どうやって毎日毎日映画を観ることができるか

体を張って実験した中間報告をいたします。

 

この記事で 

ohirunemorphine.hatenablog.com

 実家に疎開していた時はWi-Fiが飛んでいたので見放題だったと申し上げました。

私も「また帰りゃいいか」って思っていたんです。

しかし世間は「コロナ疎開で感染拡大」ってなんかゾンビ映画の惹句ですよ

よって私は独房でひとり。封筒でも貼る仕事があればまだいいのにね!  『刑務所の中』にそんな場面あったような。うろ覚えですが。

 

閑話休題。私のブログは閑話だらけでいっこうに進まないのでお付き合いを。

そんな(繰り返しますが)「50ギガ」で毎日映画を観る方法ね! できる限りのライフハック!

 

まず私がここしばらく試してみたのは

GYAO!

Amazon Primeビデオ

 シネフィルWOWOWプラス  月額計500円+390円

     (シネフィルWOWOW についてはトライアル期間中)

U-NEXT  月額1,990円(税別)

YouTube   レンタル料がまぁまぁそこそこかかる(検索によっちゃかからないものもいっぱい)

ザ・シネマオンライン 月額500円(税別)

 

これくらいかなぁ。

今後映画配信サイト増えそうなので一旦ここでストップ。

(はい、後半に追記あり! めっちゃ増えた!)

 

いくらパソコン視聴とは言っても映画一本うっかりHDで観ちゃうと4ギガくらい軽く食っちゃうのよね。

幸い、私の通信環境は「GYAO !」「Amazon Prime」「YouTube」がなぜかギガ放題とやら見放題のプランなのでまずその中から観たいものがあるかどうか探す。

 

GYAO! は観たい作品があると絶対お得。運が悪いとCM挟まっちゃうけどまぁそれはしょーがない。

何となくエロ方面と韓国ドラマに強い感じがあったのだけれど、今検索して『ザ・トライブ』があったのにはちょっと驚いた。YouTubeで検索したら有料レンタル。そしたら無料の方を選ぶよね。

 

アマプラは会員無料の作品をまず選ぶ。

有料なのは有料なので、それはまぁしゃーない。それほど高くないし。

しかし、再生できない作品までリストアップしないでほしいわ!

ソフトが「買えまぁす」というやつまで入ってきちゃうんだよね。

今見たらウォン・カーウァイヴィム・ヴェンダースエミール・クストリッツァも壊滅的だった。素直に円盤レンタルの店に行けってか。

モノによってはレンタル落ちの円盤とか結構安く買えたりするのでうっかり散財しちゃう。

 

ギガが減るのと月額料金が高いのでU-NEXTはトライアルで解約した。

品揃えは悪くはなかったんじゃないかと思う。

 

しかし。

これはまぁしょうがないんだけどさ。

痒いところに手が届かないんだよね

当然なんだけど。

ザ・シネマメンバーズは今後好きな監督が追加になりそうだったし

侯孝賢の中でもちょっと「それですか」というのが入っていたので

加入してみましたが(資本に松竹入ってるから権利問題なんかな)

 画面……ちっちゃいの……モニターより2回りくらいちっちゃいの……

 いくら画質変えてもギガ食う、けど月額安いから今後どうなるかですな。

 

とまぁそれはそれ。正規ルートじゃない脱法ビデオもございます。

というと怪しいけどさ。

私はどうやってか『酔・生夢死』や『キング・クイーンそしてジャック』を探し出したこともあるので

やり方次第なんだと思います。

 

あとはなにしろレンタルビデオ歴が長く、昔観た映画もおぼろげだったりするので、

復習のつもりで気楽に何度も観ています。

自室で未見のやつかけちゃうとすごく集中しちゃうから、その辺は緩くゆるく。

 

こうやって先月は40Gに納めました。

映画以外にも落語聴いてたりエクササイズ動画見ながら独房でウニウニしたりしてたので

まぁまぁ計画的にやってるんじゃないかな。

しかし今月もこれが続くかと思うとゲンナリするよ。

 

もうほとんど気分はアンネ・フランク。怒らないで下さい主観では私はアンネです。

このブログも「キティ」って名前に改名しようかなと思っていたりします。

しませんけど。

 

この自粛って「外出は自由」なんですよね。誰に怒られるわけでもないし

ましてやゲシュタポに追われているわけではない。

けど「行く場所がない」んですよね。

 

私は狭い部屋に一人暮らし、普段つるんでいる友達もいない。

誰かに会いたいよ〜おしゃべりしたいよ〜って思っても相手してくれる人がいない。

ビール飲みたい! 誰かとビール飲みたい! くっそ!

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仕事がないし求職は自由だから仕事しろって思うんだけど

私にできそうな仕事の求人なんてありゃしないし

だから私にできそうな仕事があったら即座に行けるように心構えだけは……いや心構えだけね

 

行くのは自由なのよ。どっかに。

お足があればどこにでも行けるんだけどな、とちょっと遠い目をしてしまいましたが

 

今ほぼ鎖国状態で

日本のパスポートの信用度もガタガタなのよね

 

自粛させるならきちんとデータとってマイルストーン設定して収束までのビジョン発表してさらに補償が必要なんだと思うんだけどな。

アタマが無能だからしばらくこっちが知恵絞らなきゃならないってのがツラいとこよね。

 

(5月5日追記)

まだ新しい配信サイトには手を出していないのですが、

この他にクラウドファンディング込みも含めて

オンライン映画上映がめっちゃ増えてきてます。

正直全部追えません。

 

下記ざっと挙げてみましたが、

いよいよもって

 

おまえらフリーライドしてんじゃねぇぞ

ちゃんと金落とさんか

 

と言われてるようでごめんなさいごめんなさいです。

どうもギガ放題だけじゃ賄えないやつなんじゃないかなこれ。

視聴料もちゃんと取るし、ちゃんと配給やシアターなどに分配されるという

これまでになかった仕組みです。

 

うん。わかる。

そうするべき。

それはわかる。

 

しかし今、例えば学生がオンライン授業を受けるのに設備がなくて困っているという話があります。

多分Wi-Fi環境とかも各人整備されているとは限らないんじゃないかな。

オンラインでギガ制限くらって授業受けらんないとかねぇのかな。

多分俺そうなる。

 

うん。自分の状況と照らし合わせつつ

うまく付き合っていきましょう。

(仕事も収入もないのにあちこちのクラファンに寄付しちゃってカード引き落とし額にビビったワタクシでした。)

 

それでは以下、ざざっとご確認くださいませ。

そしてお好みの映画館を探してくださいませ。

 

マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル(〜5/25?)

・仮設の映画館

www.temporary-cinema.jp

・配信映画祭

haishineigasai2020.themedia.jp

アップリンククラウド(寄付つきコースあり)(アップリンク

www.uplink.co.jp

・シネマ・ディスカバリーズ(シネマスコーレ)

cinemadiscoveries.co.jp

www.wakamatsukoji.org

 

 

もし私の人生にミニシアターとレンタルビデオがなかったならば。

ご無沙汰してます。

篭城生活ひと月になろうとしています。

 

実際のところはそれ以前から仕事がなくて

出不精全開でほぼうちから出なかったので

もう

 

ふた月かよ……ため息も出るわ

 

いい加減カラダは痩せ細り(筋肉が落ちたという意味で)

睡眠も不安定で

酒量と薬の量はうなぎのぼり

起きていてもする事はなく

眠りたいのに眠れんという

最低の日々を過ごしております

みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 

さて。

最初は仕事がなくても映画行ったりしてのんびり過ごそうと思っていたんです。

本来だったら4月半ばから次の仕事の予定は入っていたし。

行きたくない地域だったから転職も視野に入れて(私の世代がいちばん転職しにくいのはもう知ってる)。

しかしそれもコロナの影響で無期限延期になりました。学校相手の仕事なもんで。

かなりの高確率で失業保険入ってない失業者になりかねません。誰か仕事ください。

 

こんなやつで珈琲飲ませるサテンとかで働いてみてぇなぁ

ほらあるじゃんおしゃれなブックカヘとやらとかさぁ

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そもそもこいつはおしゃれじゃない

気づいちゃった うん知ってた

 

映画館もご存知の通り閉鎖になりました。

ただでさえ「こりゃやべぇからチッとばかり見納めとくらぁ」とばかりに行った、

4月2日TOHO日比谷デッド・ドント・ダイ』ですらスッカスカでしたよ。

ハシゴしたシネマート新宿の『SHELL and JOINT』はでかい方の劇場だったからまぁ埋まってないのは仕方ないけど(これ実は結構面白かったのでオススメ。公開時期の運悪かったなぁ)

ヒューマントラスト渋谷『ミッドサマー』のぎゅうぎゅうぶりが懐かしいよ! あの時すでにマスクかけてないと心配になりかけてた時期だからたぶん2月半ばだよね。

 

あれなんですよね。不要不急のものは全て削られてる現在。

人間、自分の興味のあることは世間的にも必要不可欠なものだと思いたいんですな。興味バイアス。

先日友人と電話してて

図書館司書って世の中に必要不可欠なお仕事じゃないか!」と彼女がマヂ声で言うので

(私の前職は司書、おそらく転職するとしたら派遣司書しか選択肢はない……

 ほんとイヤなんだけど

「馬鹿野郎現在必要不可欠な図書館つったら国立国会図書館くらいだろうが」

 

その国会図書館も閉鎖されており、図書館と名のつくところは一様に不要不急の施設として自粛要請が出てしまっているわけです。

そもそも非常勤の司書の給与がやっと都内で1000円超えたわと思ったら

都内の最低賃金ギリギリだというな。間違っても埼玉茨城千葉の図書館には勤めらんねぇマヂ無理。

しかし今やってるイベントの仕事もほぼ最低賃金だから待遇的にはどっこいですわ。弁当出るからまだマシ。

大学図書館は勤務時間が短いところがほとんどで食っていけねぇけどな。無理。

 

これは書店も同様らしく、なぜか新刊書店は開けていてもおっけいなところ、

古書店は自粛要請が出てしまっているんだそうです。なぜ?

 

神保町大丈夫かよ

古書店と映画館の街! わが青春の街神保町! (思い出深いだけで住んだことも通勤してたこともないよ)

古書店と映画館は必要不可欠だよ! 興味バイアス!

 

というわけかどういうわけか、

ふといろんな記憶がふつふつと湧き上がってきました

 

映画を観始めた頃(みはじめたころ)!

 深夜放映されていた不思議な映画(ふしぎなえいが)!

 チャリで通ったレンタルビデオ(れんたるびでお)!

 まだ田舎にも映画館が残っていた頃かかっていた奇妙な映画(きみょうなえいが)!

(卒業式ごっこにも飽きたので普通にやります)

 受験で初めて東京にひとりで連泊、ふらっと入った池袋ロサ会館での映画パンフ市。

 神保町古書店街で昔の雑誌や古パンフを漁りまくった時期。

 月一回、鈍行で上京してワクワクしながらハシゴした映画館。

 シネ・ヴィヴァン六本木で観たあれこれ。『季節のはざまで』『書かれた顔』『魂を救え!ダニエル・シュミットとかデプレシャンとかかよ。田舎の大学生が理解できたのかよ。背伸びしてたな。セゾン文化の残り香をクンカクンカしてた頃。

 パルコスペースPART3で観たスコリモフスキ『出発』。シネセゾンのレイトでやっていた薄い記憶がある『唇からナイフ』『キャンディ』。渋谷系の流れというのかなんつーのか知らんけどオシャレな映画が次々発掘され上映されてた時期があった。ウォン・カーウァイのブームもこの辺りじゃなかったかしら。レイト観てからどうやって帰ったんだろう。どう考えても終電は過ぎていた。

 シネクイント、「フィルムの状態が悪く、これが最後の上映です」というので客がびびるほど詰めかけ、あらゆる空きスペースに平台を積んで極限までヒト押し込んで上映された、『草迷宮』。みんな寺山お面をかぶっていたぞ!  

         数年後しれっとデジタルレストア版が上映されズッこけたのだが

 都内近郊に転居したものの、陸の孤島で交通費が異様に高くやはりなかなか行けなかった東京の劇場。

その街にもシネコンができて、みんなでクルマ相乗りして行ったり(その街の映画文化黎明期に燦然と輝く歴史的作品が『少林サッカー』だということは事実である)。

 今思うと良い品揃えだったレンタルビデオ店。初期カウリスマキも初期オゾンも初期園子温もここで知った。今じゃ観られない『カップルズ』『恋愛時代』もここで借りた(けど内容完全に忘れてる)。

 レンタル半額デーの明け方に行くと必ず知り合いに出くわして「おはよう? それともおやすみ?」が挨拶だった水曜の朝、午前5時。みんな昼夜逆転生活だった。

まだ冊子体で発行されてた「ぴあ」。月イチの上京日、渋谷で時間がぽかっと空いていたので観たのが『ふたつの時、ふたりの時間ツァイ・ミンリャン。まだユーロスペースが駅の反対側にあった頃。衝撃的だった。これが私の台湾映画好きの原点。

おそるべきことに例のレンタルビデオ店にあったのだ、『』も『Hole』も。

 

こちらの写真をご覧ください。

ツァイ・ミンリャン作品にサントラが出てたんですよ!

今探し出して写真撮りました。

片方はちょっと色が悪くなってますが、この頃のパンフって凝ってたんですね……

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あの頃勢いのあった配給会社はなくなってしまったところも多く、今となってはなかなか観られない作品が惜しい。

渋谷も新宿も、その場所でミニシアターの代名詞として挙げられていた劇場はもうない。シネマスクエアとうきゅうには行ったことがあっただろうか? シネマライズは首が痛くなるのであまり好きではなかった。『まぼろし』や『アメリ』を観に行ったときにはそんなことなかったので、構造がしょっちゅう変わっていたのかもしれない。『バードマン』みたいにどこでもやってるような映画をかけるようになって「やべぇな」と思ったが、その予感は当たった。

ライブハウスWWWとして現在営業しているが、段差が大きいのでとても見やすくて、好きな箱だ。映画館だった頃はなんであんなに首が痛かったのか。

 

かように私の映画体験は「ミニシアターとはいってもメジャーなところ」「レンタルビデオ」そして「80年代後半〜00年代の空気」に大いに依存している。アンスティチュ・フランセアテネフランセ新文芸坐シネマテークユーロライブなどのシネクラブ、東京国際映画祭東京フィルメックスなどの映画祭、特集上映などなどに普通に行けるようになったのはごく最近のことだ。なぜなら郊外の大学の司書を辞め、自由のきくイベントスタッフに鞍替えし、都内への交通費が浮くようになったからである。

司書とイベントスタッフの間にひとつ職歴があるのだが、これはあまり大っぴらにしたくない。はっきり言って恥の歴史である。根性で続けようとした仕事だが神罰だか仏罰だかを喰らった。しかしおかげで人の前で喋るのは不得手ではない。

ちょうどビデオから円盤へとメディアが変わる時期。権利問題かそれ以外の問題か円盤になり損ねた作品も多い。

そもそも日本公開されておらず、したがってソフト化もされておらず、普通に映画を観ている人には手が届かない作品もそれ以上にたくさんある。そういった映画をかけてくれる場所は実にありがたいものだ。

通常の上映形態では観ることが叶わない作品を貪るように咀嚼し、時に胃もたれし嘔吐するように自らの知識のなさに嘆息した。おそらく一生嘆息し続けることだろう。

 

近い将来、この混乱が収束した時。

私がどうやってなにをやって活計を立てているか今は想像もできない。

しかし、17歳の私が1本のイタリア映画に出会って以来、人生がこのように(まっとうではない方向へ)転がり続けている以上、

私にはおそらく「映画」が必要なのであろう。

 

ここ数ヶ月で経済は恐ろしいほど落ち込んでいるが、

好事家というものは真砂の数ほどいるもので、

このようなクラウドファンディング

motion-gallery.net

 

3日目にして目標額を達成し、昨日には2倍の2億円を突破しまだまだ時間が残っている。

(えっめっちゃ凄ない? Twitter開いて課金して寝て、次開けたらもう目標達成して次のステップってそりゃびっくりしますよ。いいぞもっといけ!)

そして

www.change.org

このような署名活動も起きている。もちろん両方参加した。即日。

 

「課金したい」と思うものは人それぞれだろう。

「課金する」というのは全く便利な言葉で私は積極的に使っていきたいくらいだ。

「身銭を切ってでも」「支援する」を包括した便利な言葉だよね!

しかし本来、これは我々だけではどうしようもないレベルの大きな問題なんだろうと思う。

市井の人々の善意だけではどうにもならないんだよ! うちらだってもう食うや食わずだよ!

(と缶チューハイをあおりつつ)

 

不要不急のことに一切金を使わない上に

全くもってどうでもいいことはバカバカ金撒き続ける情けない日本政府。

毎日毎日ニュースを見てはため息しか出ない。

 

なけなしの金を集めてどうにかしようってしてんのに全くおまえらなにやってんのさ!

 

あ、なんか腹立ってきた。

怒ってはいけません。

 

あー、劇場で映画みてぇ。